掲載誌情報
掲載誌 Web Creators 2003/02
タイトル WEB制作における見積の書き方
対応部署 株式会社ワイスリー 福岡オフィス
対応担当 安河内浩二

1. 要件や規模により異なる見積書の書き方
   見積書の書き方は各案件の要件や規模によって異なる。
 比較的小規模の案件で、対応内容や制作画面数等が記載可能な場合と、システムの開発まで含めた大規模な案件では、当然のことながら見積書の記載方法も異なってくる。
 あるクライアントのサイト構築に際して、要件としてはデザインのみの制作依頼であり、また制作画面数も比較的少ない場合は、各カテゴリやメニューごとに想定される制作画面数を記載し、単価欄には1画面当りの制作費用、数量欄には制作画面数を記載し、見積を算出する場合が多い。この記載方法であれば、どの項目が何画面作成され、各画面の制作に幾ら必要となるのかが、クライアントにとってもわかりやすい。(見積書NO.01-0001参照
 しかし、制作画面数が何百画面ともなる場合や、掲載コンテンツも未確定であるような場合には、画面数を想定することも容易ではなく、精度の高い見積を算出するためには、事前にコンテンツプランを策定し、サイトマップまで作成した上で、見積を算出する必要がある。
 よって、このような場合には、まずプランに関する記載と制作に関する記載等を分け、それぞれにおいて、単価欄には1人月当りの費用、数量欄には一般的に必要と想定される工数を記載し、見積を算出する場合が多い。(見積書NO.01-0002参照
 さらに、システムの開発までを含む大規模な案件となる場合は、まずはシステムに関連する項目とデザインに関連する項目に分け、それぞれの各タスクに関して必要な工数を算出していくこととなる。(見積書NO.01-0003参照
 このように規模や要件によって記載方法は異なってくるが、基本的に記載する項目としては、いずれも同じ項目も多いため、次にその項目を記載することとする。
2. 見積書に記載する基本的な項目
   クライアント名や部署名・見積金額など、既に当然の事項として記載されるべき項目に関しては、今回の説明では割愛させていただくこととする。
 項目名等は別として、必ず必要となる記載項目が、(1)開発範囲(どこまでの対応が見積に含まれているのか)、(2)成果物(どのようなものが提出されるのか)、(3)納期(いつまでに提出されるのか)、(4)前提条件(どのような条件下での見積なのか)である。
 特に前提条件に関しては、明確に記載しておく必要がある。
 見積算出の前提となる資料は何であるのか、ご提供いただく資料はどのような媒体であるのか等である。当然ながら、原稿を紙ベースでいただく場合とデジタルデータでいただく場合には、テキスト入力等の費用が異なってくるし、写真をデジタルデータでいただく場合と、素材がないため撮影を必要とする場合では、費用は全く異なってくる。
 クライアントは特に記載がなければ、当然見積金額に含まれているものと考え、最終的にトラブルの原因となることも想定される。
 開発範囲や成果物も含めて、この見積金額には何が含まれており、何が含まれていないのかを明確に記載することが重要となる。
3. オプションを記載した見積書の作成
   初めてのクライアントの初回の提案時等においては、クライアントが考えている予算規模などは、なかなか掴みづらいものである。
 案件獲得のために低価格での算出を行なった場合、後で自社の首を絞めることにもなりかねず、かと言って競争力のない価格を提示しても、受注は望めない。
 よって、クライアントが見る際に、この機能が不要であれば価格はどの程度下がるのか、またこの機能を追加する場合はどの程度の費用が追加となるのか等、オプションを選択した場合としない場合の金額が判断できる記載を行なうことが必要となる。(見積書NO.01-0004参照
4. メンテナンス対応に関する見積書の作成
   サイトの定期的なコンテンツの更新等に関して、クライアントよりメンテナンス対応の依頼が発生する場合がある。
 クライアントによっては更新対応を委託する旨の契約のみを行ない、金額に関しては対応が発生した分の費用を月次で支払われる場合もあれば、予算の都合上、月額いくらという契約で対応を行なう場合もある。
 前者の場合は問題ないが、後者の場合はクライアントとしても、どれくらいの頻度で更新を依頼するのかは、事前には予測しづらい部分もあり、見積書の記載も難しい。
 よって、このような場合には、対応期間や対応範囲のほか、想定される内容で必要と思われる工数(時間や日数)を記載し、それを基準とする旨を記載しておく必要もある。(見積書NO.01-0005参照

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