【中編のエッセンス】
本稿では、ロボットが複数センサー情報を用いて環境から「場所概念」を自律的に獲得する、確率的生成モデルの特徴と意義が語られている。ベイズ推論に基づく同モデルは、少量データ・低計算資源でも学習可能で、実世界の不確実性を扱える点が強みである。また、日本のロボティクス研究・製造業は信頼性の高い技術を築いてきた一方、限界への挑戦や失敗を許容する文化が弱いと指摘される。問題設定を小さくまとめず、困難な課題に挑む姿勢こそが、次のイノベーションを生むと強調される。加えて、AIやビッグデータは万能ではなく、人間自身が考え判断する力を育てる教育の重要性が示されている。
【中編のキーメッセージ】
キーメッセージ①
確率的生成モデルによる場所概念獲得は、少ないデータと計算資源で実世界の不確実性を扱える、ロボット知能の有効な基盤技術である。
キーメッセージ②
日本のロボティクス発展には、短期成果にとらわれず、失敗を許容し技術的限界へ挑戦し続ける社会的・文化的支援が不可欠である。
キーメッセージ③
AIやビッグデータは思考を代替する万能手段ではなく、最終的な理解と判断を担う人間の問題意識と考える力が今後ますます重要となる。