九重町の隠れた魅力を再発見!デフィデ地方創生プロジェクト Vol.3

デフィデ株式会社では、社員の成長とチーム力向上を目指して、毎年オフサイトミーティングを開催しています。
今年は、2024年10月31日(木)から11月1日(金)の2日間にわたり、大分県九重町にてオフサイトミーティングを開催しました。

今回のテーマは「地方創生」。地域が抱える課題を現地で体感し、その解決策を模索する中で、社員一人ひとりの課題発見能力とアイデア創出力を高めることを目指しました。
本記事では、チームBが取り組んだ課題や現場での気づき、そして九重町の地方創生に向けた企画提案について詳しくご紹介します。

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■九重町が抱える深刻な課題

大分県九重町。雄大な自然と豊かな農産物に恵まれたこの町は今、人口減少という深刻な課題に直面しています。消滅可能性都市という厳しい現実を前に、私たちは「九重町の次世代を担う若者が、この町に誇りを持って住み続けられるようにしたい」という想いから、九重町の未来を拓く6次産業化プロジェクトを企画しました。 


九重町を「持続可能で自律的な町」へ 

九重町は、美しい山々や清らかな水、そして美味しい農産物という、素晴らしい資源を持っています。しかし、少子高齢化が進み、町の活力が失われつつあるのが現状です。また住民アンケートでは「町の基幹産業である農業に魅力を感じない」という声や、行政が推進する特産品化に対して「特産品と呼べるものがない」といった意見も聞かれ、行政と住民の間で認識にずれがあることが課題となっています。

このプロジェクトでは、九重町の恵まれた地域資源を活かした「持続可能で自律的な町」を目指します。そのために私たちは二つのポイントを設定しました。

  • 多くの人が気づいていない九重町の隠れた魅力を再発見すること
  • 九重町の魅力を町の内外に広く発信すること


このプロジェクトのキーワードは「自律」です。住民の方々が商品開発や販売のプロセスに主体的に取り組むことによって九重町の農産物の価値を再認識し、「九重町の特産品といえば、やっぱり農産物だ!」と自信を持って言えるようになること。これがこのプロジェクトの重要なテーマです。

行政主導ではなく、住民が主体的に参加し町全体で喜びを分かち合える、自律的な九重町を目指します。


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■九重町を深く知る

プロジェクトを企画するにあたり、私たちはまず、九重町の「今」を知ることから始めました。ネットで得られる情報だけではなく、実際に現地に足を運び、五感で感じ、住民の声に耳を傾けることが重要だと考えたからです。

1日目:地域住民方々との対話

まずはハンドメイド製品の工房を営まれている方にお話をお伺いしました。こちらで作られた製品は東京のセレクトショップでも扱われるほど高い評価を受けていますが、地元ではなかなかその価値が理解されないとのことでした。「九重町にもたくさん魅力はあるのに、現地の方が気づいていないのはもったいない」という言葉を聞き、魅力的なものがあるのに十分に認知されていないという九重町の課題を再認識しました。

次に訪れたのは、県外から九重町に移住してきたご夫婦が経営するカフェです。ここでは住人目線で九重町の魅力をたくさん教えていただきました。しかし、それらの魅力は町の外にはほとんど知られていないとのこと。確かに私たちも事前にリサーチを重ねてきたつもりでしたが、初めて聞く話ばかり。「九重町は情報発信力の弱さが課題ですね」とご主人は少し寂しそうに話しました。

2日目:観光の視点から見た九重町

2日目は九重町観光協会を訪問し、観光業の視点から九重町の現状や課題についてお話を伺いました。そこで明らかになったのは、行政と民間の連携がうまくいっていないという課題です。隣町であり県内有数の観光地でもある由布院と比較すると、由布院では行政と民間が一体となって観光振興に取り組むことができているとのことでした。九重町でも、行政と民間が密接に連携して強みを活かすことで、より効果的なまちおこしができるのではないかと感じました。

 

 

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■九重町の魅力を発信する​6次産業化プロジェクト

2日間のフィールドワークを通して「九重町には多くの魅力が眠っているものの、その魅力が十分に活かされていない」という課題が明らかになりました。そこで、私たちは本プロジェクトで以下の2つのステップを計画しました。

Step1:九重町の農産物の魅力を見つける学生コンペの開催
九重町の豊かな農産物をテーマに学生コンペを開催します。九重町内外の学生の皆さんに九重町の農産物を使った新たな商品開発に挑戦してもらうことで、埋もれた魅力を発掘し、若い世代の斬新なアイデアを地域活性化に繋げます。

Step2:移動販売で九重町をPR
学生コンペで生まれた商品を積んだ移動販売車で、地域外での販売活動を行います。地域住民が主体的に販売活動を行い購入者からのフィードバックを得ることで、更なる商品開発やサービス向上に繋げます。また、小さな成功体験を積み重ねることで地域住民の自信と誇りの醸成を目指します。


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■オフサイトミーティングで得た成果

2日間のオフサイトミーティングは、プロジェクトメンバーにとって貴重な経験になりました。机上のリサーチだけでは得られない現地ならではの空気感、そして人々の生の声に触れることで、九重町の魅力と課題を肌で感じることができました。

またこの経験を通じて、「相手目線で課題を発見し、解決策を探る」という、課題解決において重要な視点を養うことができました。

参加したメンバーの声

  • メンバー間の信頼が深まった
2日間のオフサイトミーティングを通じて、メンバー同士の距離がぐっと縮まりました。「お互いの新たな一面を発見し、信頼関係を深めることができた」という声も上がり、オフサイトミーティングはチームの結束力を高める上で大きな役割を果たしました。

  • 一人ひとりの成長を実感
フィールドワークやその前後の議論の中で得られた気づきは、メンバーそれぞれのスキルアップに繋がりました。「データに基づいた企画立案の重要性を理解した」「目的設定の重要性を実感した」といった声は、メンバーの成長を物語っています。また「九重町の方々の想いに触れ、素敵な地域であることを再確認できた」という言葉も聞かれました。

 

  • 課題解決の実践的なスキルがついた
オフサイトミーティングを通して、課題解決に欠かせない要素を学ぶことができました。それは、単に施策を並べるのではなく、現地の人々の本質的なニーズや理想の姿に立ち返り、そこから具体的な施策を導き出すことが重要であるということです。また「年齢や立場に関わらず、人によって着眼点が異なることを再認識した」という気づきから、メンバー一人ひとりがそれぞれ独自の視点と洞察を持っていることを改めて実感しました。こうした多様な視点を尊重し活かしていくことが、今後のプロジェクト運営においても重要になるでしょう。

 

日々の業務で困難な場面に直面しても、オフサイトミーティングで得られた知見とチームワークを思い出して取り組んでいきたいと思います。



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